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第5話 男も女も独り身だ。それに両方フリーだ。何がまずいんだ?

ผู้เขียน: 夕凪
last update วันที่เผยแพร่: 2026-06-04 18:25:39

第5話 男も女も独り身だ。それに両方フリーだ。何がまずいんだ?

「ちょうど見合いにうんざりしてたところでな。契約結婚でもしようぜ。嫌ならそれでもいい」

蓮はまたしても気怠げな調子に戻り、どうでもよさそうに言った。

「まあ、じゃあ俺が言わなかったことにしとけ。年額十億円、それに二年間は俺の庇護つきだ。受けないやつはまずいないだろ」

「ただな、俺に惚れないやつを探すってのが、ちょっと難しくてな」

「……」美月は言葉を詰まった。

そうまで自信満々で図々しけりゃ、悪くないかもね。

「なあ……」

蓮が不意に身を乗り出し、美月の目の前まで顔を寄せた。

二人の距離は、互いの吐息すら感じられるほどで、長い睫毛と睫毛が触れ合った。

蓮の声には、甘く誘うような響きがあった。

「考えてもみろよ。元彼への一番の仕返しは、一番仲のいいダチを寝取ることだと思わないか?」

「……」

「あんた、あいつと何か因縁があるの?」

「そこまでじゃねえよ。ただ暇だったのと、一石二鳥だからな」

蓮は自分の席に身を戻し、口元を軽く上げた。

「なにせ、あんたみたいに傷心の哀れな小娘なんて、そうそうお目にかかれるもんじゃないからな」

車内の温度が一気に数度は下がった。

美月は冷ややかに笑った。

「いいわよ。こんないい条件で元彼への仕返しにもなるなんて、私みたいな傷心の哀れな小娘にはまさにピッタリだわ」

「……」蓮は言葉を失った。

とはいえ、彼の目に宿る興奮は本物だった。

「口座番号を教えろ」

美月は彼を見た。

「十億だ。前払いでな」

美月はどういうわけか、番号を口にしてしまった。

ブラックカードを持つ男のいいところはこれだ。十億の振込に銀行の事前予約すら要らない。

「よし、帰るぞ」

上機嫌になった男は、アクセルを一気に踏み込んだ。

三十分後、美月は半山腹に建つ豪奢な別荘の中に立っていた。

蓮は二階のほうを指さした。

「二階の客間を使え。早く寝ろ。明日は朝七時に区役所だ」

美月の反応を待つこともなく、彼は車のキーを手に、そのまま外へと向かった。

しばらくすると、車の走り去る音が聞こえてきた。

美月は思わず額に手を当てた。

……どうしてこんなことになってしまったのか。

がらんとした家の中には、彼女ひとりきりだった。

この男もよほど心が広いというか、彼女が何かしでかすとは微塵も思わないのか。

足を二階へと進め、客間のドアを開ける。シンプルながらさりげない贅沢さが漂う部屋に、彼女はなかなか気に入った。

ただ、着替えは?

その問題は三十分後に解決した。スマホにメッセージが一件届いたのだ。

『降りてこい。服を受け取れ』

美月の視線はその数文字の上で一瞬止まり、それからこの差出人不明の番号が誰のものか理解した。

彼女は寝室を出て、階下に降りた。

すると、居間に誰かが立っているのに気づいた。

物音に気づいたのか、その人物が振り返った。

恭しく言った。

「橘様。神崎様の秘書でございます。こちらは神崎様がお届けさせたお召し物でございます」

美月は彼をちらりと見た。

「……ありがとう」

秘書はさらにこう付け加えた。

「神崎様より、明朝七時に迎えに参るとのことでございます」

要するに、蓮は今夜ここに泊まらないという意味だ。それを聞いて、彼女は安堵の息をついた。

美月はうなずいた。

「ええ」

「橘様、おやすみなさいませ」

秘書は退出した。

美月は居間じゅうに置かれた紙袋の数々を眺め、思わず口元が引きつった。

***

酒を飲んでいた蓮は、秘書から届いたメッセージをちらりと見て、口元がほんのわずか、見えるか見えないかのうちに上がった。

翔太がちょうどそれを見てしまい、目が潰れるかと思った。

彼は久しぶりに良心がはたらいた。

「蓮さん、それ、ちょっとまずいんじゃないですか?」

さすがにそこまで堂々と寝取らなくても……。

なによりすごいのは、そのスピードだ。本当にあの女を自宅に連れ帰るとは。

蓮は横目で彼を睨んだ。

「男も女も独り身だ。それに両方フリーだ。何がまずいんだ?」

「……」翔太は言葉を失った。

あんたが仕組まなけりゃ、あの二人は今ごろまだ婚約者同士だったんですけどね!

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ความคิดเห็น (1)
goodnovel comment avatar
あんこ
今回は仕組まれて浮気しても 結局時間の問題でやっただろうから 別れて正解w
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